Introduction

弦楽器 Q&A

弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。

2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。

5203件のQ&Aがあります。

Q:バイオリンの調整について:初心者です。
投稿者:いわき     投稿日時:2000/09/18 12:32  ---

娘がバイオリンを習っています。先日、毛替を先生から指示されたので、今まで利用した事は無いのですが、雑誌の広告で見た近所の工房を訪ねました。大変親切にして頂いたのですが、バイオリンの調整(駒替、魂柱替)を勧められました。調整を長くしていないのでは?とのお勧めでしたが、昨年仙川にあるCさんの工房(知人の薦め:高名な方だそうです)で、同様な調整(駒替、魂柱替)をしました。そのときは調整が初めてだったのですが、音量の変化に驚き、調整は必要なんだと感激した次第です(コストはその分かかりましたが)。今回、近所の工房を訪ねたのは、毛替を通じてその工房がどういうところかを知りたかった事もあります。近所で懇意に相談できる工房をキープしたいからです。・・・・前ふりが長くなりましたが、1)調整特に、駒替・魂柱替というのは、頻繁(?)に必要なのでしょうか?当然、駒・魂柱を替えれば音は変わるでしょうが、昨年調整した時にはCさんもそれなりの判断で実施されていると思います。1年程度でも同様なメンテがさらに必要になるという事は、多い事例なんでしょうか?また、2)調整については、継続した工房でお願いした方が良いのでしょうか?3)毛替についてですが、お願いいしてすぐに(例:お茶の水のS社では、1時間程度)替えて下さるところもあれば、今回お願いした工房(他HPでも同様なものあり)のように数日かかるケースもあります。この差は、その工房に技術者が常勤していないので、外注するからなんでしょうか?ちなみに近所の工房は、それに該当しました。毛替に熟達した専門の技術者にお願いし、その工房のご主人は、駒替・魂柱替の調整に専念しているとの事でした(本体等のメンテも他の専門家に依頼するそうです)。
長々と質問して恐縮ですが、素人なもので、よろしくご配慮頂ければ幸いです。

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/09/18 18:01  ---

いらっしゃいませ!いわきさん。ストラッド代表です。

>調整特に、駒替・魂柱替というのは、頻繁に必要なのでしょうか?
駒は使用方法が正しければ、5年から10年くらいは持ちます。
使い方が悪く駒が変形している場合には、変える必要はあるでしょうね。
魂柱はほとんど無限に使えます。ただし音色、音量などを変えたい場合は調整をして変えていきます。今の状態が気に入っているならとくに変える必要はありません。

>調整については、継続した工房でお願いした方が良いのでしょうか?
調整によって楽器の音色、音量は変わりますし、本人の好みなどございますので、出来れば自分のお気に入りの職人を探し出して(大変な労力だと思いますが)そこで継続的に行なうのが最適だと思います。

>毛替についてですが、お願いいしてすぐに(例:お茶の水のS社では、1時間程度)替えて下さるところもあれば、今回お願いした工房(他HPでも同様なものあり)のように数日かかるケースもあります。この差は、その工房に技術者が常勤していないので、外注するからなんでしょうか?

そのとおりだと思います。また職人さんが常勤していても、お休みだったりする場合も考えられますので、事前に確認を取れば間違いないと思います。

Q:
投稿者:Sanpetto     投稿日時:2000/09/15 20:55  ---

楽器の下取りについて教えて下さい。
結局、買ったところでしか、新しい楽器が買えないということでしょうか。もし、他のところで買っても下取りしてくれるのなら、検討してみたいと考えています。
よそで買ったものは、相当安く下取りということになるのか、、、
よろしくお願いします。

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/09/16 13:54  ---

いらっしゃいませ!Sanpetto さん。
当店では楽器の下取りをするときには、鑑定してから値段を決めます。
鑑定は、バイオリンのサイズ、音色、作りなどを中心で行ないます。ラベルはあまり気にしません。そこでお客様と値段が合意すれば成立いたします。
お値段の件は物を見ないとなんとも答えようがございません。もし良ければいちどお持ちになってください!

Q:弦楽器製作者関係の文献に就いて
投稿者:燃えるパパゲーノ     投稿日時:2000/09/14 00:05  ---

今晩は。
またまた、登場です。
PANORMOの件、有難うございました。
音色自体は気に入っているので、ラベル等にこだわらず、引き続けていこうと思います。
最近は、オールドよりも今世紀初頭のイタリアンへの買替えも考えている今日このごろです。
在庫で紹介されていた、スカランペラ(チェロ)、いいですね?
音色はどんな感じなのでしょうか?


さて、質問なのですが...
歴史的な弦楽器製作者に就いて年鑑的に記してある文献(含む外国語文献)には、
代表的な物としてどんな文献があるのでしょうか?
その文献名と出版社(国・言語)・著者を教えて頂けませんでしょうか?
ストラッドさんで使用している文献でもいいのですが...。

宜しくお願い致します。

投稿者:哀愁のマスター     投稿日時:2000/09/16 11:00  ---

燃えるババゲ−ノ様 いらっしゃいまし〜!
文献の件ですが、私の手元にあるので代表に換わりお答えします。
お店で頼りにしている物は、『UNIVERSAL DICTIONARY OF VIOLIN & BOW MAKERS
BY WILLIAM HENLEY』で出版は、JOSEPH WILLIAMS LIMITED in LONDON
です。多分大抵の楽器屋さんは、持っているものでうちでは10〜12年ぐらい前に、代表が
ヤマハで注文して5〜7万で2〜3冊購入したものです。現在は多分大きな総合楽器屋さん
で取り寄せで購入できるのではないかと思います。調べ物が、あって解らない時は、
大抵この中に記載されています。難点は、勿論全て英語でその英文がイギリス英語で
書かれているので、少し英訳に苦労するかもしれません。
御参考になりましたでしょうか?

Q:また来ました♪
投稿者:ノア     投稿日時:2000/09/08 23:47  ---

どーもぉ!!
僕は、先生教えてくれた楽器屋さんで買いました。
今使ってるのは、フランスのモアニエっていう楽器です。
弓とかケースとか松脂に肩当付けて貰って定価40万です、が
なんとかなり安くしてもらいました。半額以下です。
先生も新しい生徒さんにと考えて「僕にも売って」と
いったんですが、「ヤダ!!」って言われて断られたのです。
楽器屋さん泣いてました。
よく鳴るんですよぉ♪

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/09/11 14:25  ---

ノアさん。いやっしゃいませ。
フランスのモアニエですか!うちではまだ取り扱った事がないですね。
それにしても半額以下で購入するとは買い物上手ですね。

しかしノアさんには売ってくれたのになぜ先生はダメだったんでしょうか?
不思議ですね。

Q:こんにちは♪
投稿者:ノア     投稿日時:2000/09/07 23:36  ---

はじめまして♪ノアです!!
僕は、今大学1年(楽器暦2年)です。
来年あたりに、新しいヴァイオリンを買おうと
思ってるんでが、普通の大学生なんであんまりお金がありません。
100万円以下で、音がよい楽器ってありますか?教えてください♪

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/09/08 13:14  ---

ノアさん。こちらこそ始めまして。そしていらっしゃい。

ノアさんは現在使っている楽器はなにを使っているのですか。
楽器探しは大変だと思いますが、根気よく探せば必ず自分にあった楽器に出会えると思いますよ。ちょっと宣伝になってしまいますが当店でも100万円以下バイオリンというコーナーが
在庫表の所にあります。また検索を使えばその他のヴァイオリンも見る事が出来ますよ。
見てくださいね!

Q:Panormo に就いて....
投稿者:燃えるパパゲーノ     投稿日時:2000/09/03 23:38  ---

いつも、楽しく拝見しています。
今から6年ほど前に、イギリスのオールドで、裏板にL.PANORMOと刻印されているだけの
チェロを譲り受けました。中には、ラベル等一切無く、ただ、裏板の刻印されたL.PANORMO
という焼印があるだけなのです。鑑定書は、ありません。
これは、あの、PANORMOの制作した楽器なのでしょうか?それとも、単なるコピーなのでしょうか?ニスの色等から、オールド・ブリティッシュという事はどの楽器店でも言われるのですが
....。楽器製作者の本によると、PANORMO一族の楽器には、ラベルのあるものは少なく、裏板の焼印にPANORMOという文字があるものが多いといいます。
私の楽器は、PANORMO一族製作の楽器という可能性はあるのでしょうか?
今後、楽器の買替えの時の下取り価格を認識する上で、是非ご教示頂ければ...と思います。
尚、前所有者は、日本を代表するチェリストの某ソリストが若い時に使用していた楽器であり、
知人を介して、500万円程で入手した楽器です。

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/09/05 12:54  ---

燃えるパパゲーノさん。いらっしゃいませ。

楽器の真贋を見分けるのは大変難しいのでコメント出来ません。たとえ誰が物を実際に見ても難しいと思います。私は基本的に真贋にはあまりこだわりません、道具としての評価が高いものが価値のある楽器だと判断します。ただし本物である可能性は残されていると思います。

PANORMOと言えば有名なのはヴィンセント・パノロモですね。ちょっと調べたんですがLで始まるパノロモはLouis パノロモであると推測します。もしそうなら彼はヴィンセントの息子です。イギリスとニュージーランドで活動したみたいです。うちの英文の文献を抜粋します。

>ヴィンセント・パノロモの息子でおもにロンドンで制作活動をしております。だたしギターの>製作者として有名です。数は2000以上に及び、ギターの「ストラディバリ」として知られ>るようになりました。後年その楽器の名声により高価にに取引されるようになりました。一部>バイオリンの弓の作成も確認されております。

チェロに関しての記述は有りませんでした。参考になりましたでしょうか。あくまでも文献の抜粋です。

Q:カタログについて
投稿者:宮崎 正     投稿日時:2000/07/24 19:08  ---

オールドバイオリンのリストの中に、Mathias Hornsteiner イタリア1940年、と言うのが
ありますが、Hornsteinerと言えばチロルかオーストリアかその辺で、年代も1740年の間違い
ではないのでしょうか。ウィーンフィルに多い楽器はこの製作者でしたっけ?ボヘミアのスト
ラディバリと言われるのもこの人でしたっけ?ミッテンバルトの博物館で確か見たような。
さてもう一つ、楽器の着色についての質問がありましたが、ミツロウで着色することはあった
のでしょうか。他の木製楽器、例えばオーボエやポジティフオルガンなどはニスのかわりに
ミツロウ仕上げということらしいので。独特の透明感のある明茶色で、そんな色具合の新作
楽器ありますよね。ただ、ニス仕上げはしないのでしょうか?

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/07/25 13:04  ---

宮崎 正さん。いらっしゃいませ。

>オールドバイオリンのリストの中に、Mathias Hornsteiner イタリア1940年、と言うのが
>ありますが、Hornsteinerと言えばチロルかオーストリアかその辺で、年代も1740年の間違い
>ではないのでしょうか。

確かに間違えていますね!教えてくれてありがとうございます。再度、調べてみたら間違いがありました。まずはMathias Hornsteiner ではありません。
Josepe Hornsteinerの間違いです。年代は17××年です。××の所は劣化して読めません。
恐らく1790年代のものでしょう。製作地はミッテンバルドです。

>ウィーンフィルに多い楽器はこの製作者でしたっけ?ボヘミアのスト
>ラディバリと言われるのもこの人でしたっけ?
その件に、ついては知識不足です。

またミツロウの件も知識がありません。製作、修理に関しては、職人さんに
任せてあるもので、、、私もまだまだ勉強不足ですね。弦楽器の世界は奥が深いです。
皆様は大変よく知っていますね!私もここで質問を答えながら!解らない事をどんどん学んでいきたい思います。今後も、たくさんの方からのお答えお待ちしております。

投稿者:宮崎 正     投稿日時:2000/09/04 12:42  ---

訂正します。ウィーンフィルハーモニイに多い楽器で、ボヘミアのストラドと呼ばれて
いる製作者はガイセンホーフというひとでした。同オケには他に、ティールケも多い
と聴きました。特に、コントラバスに。あの同オケ独特の高音のツヤというか、一番
泣かせる音は、ドイツ系の楽器の甘味のものなのでしょうねえ。

Q:素朴な疑問。
投稿者:さじ     投稿日時:2000/07/30 11:10  ---

初めまして。さじといいます。
私は管楽器をやっているので、弦楽器のことがあまりよくわかりません。
そこで、弦楽器奏者の方には当然のように知っておられることなのかも知れませんが、コントラバスって、略号で書かれるときに「Cb」と「Db」の2種類を見たことがあるのですが、この違いは何なのでしょうか。また、これは何の略なのでしょうか。
友人はそれぞれ「Contrabass」「Double Bass」だと思う、と言っていたのですが、では両者に違いはあるのでしょうか。

投稿者:かめ     投稿日時:2000/07/31 10:27  ---

英語だと doublebass
イタリア語だと contrabasso
フランス語だと contrebasse

楽器としては全く同じもので、略号の言語の違いです。

同じように、表記の違いで

ファゴット/バスーン
イングリッシュホルン/コールアングレ

等があります。

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/07/31 17:17  ---

さじさん!いらっしゃいませ!初めてでしたっけ。「アマオケカフェ」であったような!
コントラバスの件はかめさんの答えで、特に付け加えるものはありません。
かめさんありがとう!

もっと質問お願いしまーす。それでは!

Q:リスト中の楽器について
投稿者:名無しの権兵衛     投稿日時:2000/07/28 13:15  ---

はじめまして。いつも興味深く拝見させて頂いております。ところで、このホームページの中の楽器リストの中に、1720年のマテオ=ゴフリラーのヴァイオリンが載っていますが、この楽器は正真正銘のゴフリラーの楽器なのでしょうか、それとも、いわゆるゴフリラー“ラベル”の楽器なのでしょうか。あるいは、そのどちらとも判断するのが難しい楽器なのでしょうか。本物であるとすれば、この値段はやはり、例外的に「安い」と思うのですが・・・以上よろしくお願いします。

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/07/28 18:49  ---

こんにちは、名無しの権兵衛さん。いらっしゃいませ。

私はストラディバリ以外の楽器の真贋を判定するのは大変難しいと考えています。
この楽器はいわゆるゴフリラーラベルの楽器ではございません。
(注、ここでゴフリラー“ラベル”と言っているのはゴフリラーとはまったく関係なくただゴフリラーのラベルが貼ってあるものをさしています。)
少なくとも、この楽器はゴフリラーの工房で作られたものだと考えております。
ただし本人が作ったかどうかまでは判定しかねます。

正真正銘のヴァイオリンと判定するのはオールド、モダン、コンテンポラリーといえども大変難しい作業です。正真正銘と判定できる楽器はストラディヴァリウスだけ位だと考えています。

Q:弓の毛の色。
投稿者:なで肩     投稿日時:2000/07/20 14:45  ---

初めまして。
質問ですが、バイオリンの弓の毛は白のみなんですか?
コンバスの人が黒い毛の弓を使っているのを時々見かけるので……
もしバイオリンでもあるのならば、毛色は音にも影響するものでしょうか?
何も問題がないようならば、是非次の毛替えは黒い毛で、と考えています。

投稿者:かめ     投稿日時:2000/07/20 18:37  ---

黒い毛は、白い毛に比べ、とても剛毛(毛のキューティクルが荒い)です。
コントラバスの場合、弦が太いので発音の問題などでこれぐらいの剛毛を
好む人もいますが、バイオリン・ビオラ・チェロなどには逆に音が荒くなりすぎて
不向きです。
ですから、黒い毛はコントラバス専用に使われています。

投稿者:なで肩     投稿日時:2000/07/21 16:58  ---

そうなんですか…残念です。
でも曲によってはその「荒さ」を生かせるようなものもあるんじゃないですかね?
そんなレベルの荒さじゃないんでしょうか……
機会があったらコンバスの黒い毛の弓を借りてバイオリン弾いてみようかな。

投稿者:ストラッド代表     投稿日時:2000/07/22 09:07  ---

黒い毛のヴァイオリンの弓は35年くらい前に一度使った事があります。

なにぶんあまりにも昔のことなのでどんな音がしたか正確に記憶しておりません。まあザラザラ
した感じの音がしていたのをかすかに覚えています。